オーガニック給食運動って、どうなの?渕上桂樹 の『渕上ラジオ』(第4回)

パーソナリティ:渕上桂樹 農業コミュニケーター
はい、どうも皆さんこんにちは。農業コミュニケーターの渕上佳樹です。
社会課題をサイエンスエンタメ、イシュラボの番組『渕上ラジオ』からお届けいたします。
普段は農業をテーマにしたバーを経営しながら、ラジオ番組やSNSなどで農業をテーマに情報を発信しております。皆さん、よろしくお願いいたします。
オーガニック給食運動って、どうなの?『渕上ラジオ』(第4回)はこちらから聴けます
というわけでね、イシュラボの番組『渕上ラジオ』。今回は4回目なんですけれど、2回目に『オーガニック給食』についてお話ししました。
オーガニックって、結構イメージ的に良さそうな感じですよね。
「子どもたちのため」みたいな感じでよく使われますし。
じゃあオーガニックじゃないのは子どもたちのためじゃないのか、そんな感じもするんですけれども。
まあ、いいイメージで語られます。
それについて、私が「いやいや、オーガニックだから安全とか、そういうわけじゃないんですよ」と話したところ、こんな質問が届きました。
質問:「渕上さんって、オーガニック好きじゃないんですか?」
なので、それについて今日はお答えしたいと思います。
ありとあらゆる農法が好き!
オーガニックについて、好き嫌いで考えたことないですけどね。
でも、オーガニックが好きか嫌いかといったら、好きなんです。
なんで好きかというと、私、ありとあらゆる農法が好きなんですよ。
何々農法が良くて、そうじゃないものが良くないとか、そうじゃなくて。
普通に、基準を守って作ったおいしいものは、全部好きです。
なので、普段私バーをやっているんですけど、そこで「なんとか農法だからいいんです」とか、そういった言い方はしないです。
バーではいろんな食材を使いますよ。
オーガニックのものもありますし、オーガニックじゃないものもあります。
でもそこで、「これはオーガニックです」「これはオーガニックじゃないです」っていう分け方は、基本的にしないかなと思います。
聞かれたら、「これはオーガニックで栽培されましたよ」みたいな感じで言いますけどね。
その場合も、ちゃんと有機JAS認証を取っているものじゃないと、『オーガニック』って言えないので。
なので、そういうものだけ「オーガニックです」ってご案内するようにしています。
なので、繰り返しになりますけど、「オーガニックが好きじゃない」とか、そういうわけではないです。
「オーガニック給食運動」って誰がやっているの?
『オーガニック給食運動』に対して、それ違うんじゃないの?というふうに言ったのは、オーガニック給食運動っていうのは、実際にオーガニックの野菜を作ってる人たちがやっている運動っていうわけではないからなんです。
実際にオーガニックの野菜を作ってる人たちの活動だったら、まだ分かりますよ。
だって、自分たちで作ったものを、いろんなところに売り込みたいじゃないですか。
百貨店さんとかにいい値段で売っていただきたいということで、
「私たちが作ったこのオーガニックのニンジンはどうですか」って、そうやって売り込むのは全然いいと思います。
それって当たり前ですもんね。そういう感じで給食にも売り込むというのは、全然いいと思うんですけど。
私がおかしいなと思うのは、オーガニック給食運動をやっている人たちは、オーガニックを作っている人でもなくて、オーガニックの野菜を売っている業者というわけでもない、というところなんですよ。
どういう人たちがやっているかというと、そういう人たちのサイトとか、「私たちはこういう人たちです」っていうグループのサイトやSNSを見ると、なんだか謎めいた健康法みたいなのをすごく推進している人なんですよ。
エビデンスのない健康法に要注意?
謎めいた健康法って何かというと、一例ですけど、サプリとかアロマとかを使うことで健康になるんだとか、そういったものです。
結構高いんですよ、アロマとか。
あとは、「子どもの予防接種を打ってはいけないんだ」とか、そういう謎めいた健康法を推進している。
どちらかというと、健康が損なわれてしまうんじゃないの?という、そういう人たちがやっているんですよ。
なので、『オーガニック給食運動』に対して、いいなとは全然思えないわけなんですよ。
普通に「こんな野菜ができたので、子どもたちに食べてもらいたい」というそういう運動なら、それもそれぞれの自由なので全然いいと思います。
健康な暮らしを守るためには?
健康と絡めて、それを真に受けた皆さんが普通の病院とかに行って医療を受けない方向に、やんわり誘導するようなやり方は、むしろ健康じゃなくて、不健康になってしまうと思います。
そういう理由で、私はオーガニック給食運動はおかしいなと思っているんですね。
まあ、こういう回答でよろしいでしょうか?ありがとうございます。
『渕上ラジオ』では、皆さんからの質問にお答えしています。
私の個人のX(旧Twitter)や、SNSのX、もしくは匿名の質問箱、もしくはイシュラボのサイトの方までお寄せいただければと思います。
それではまた皆さん、またの機会にお会いしましょう。バイバイ!